動脈硬化

動脈硬化とは

動脈硬化とは、動脈の血管が硬く、もろくなってしまった状態です。誰でも年齢とともに少しずつ動脈硬化は進行していきますが、食べ過ぎ・飲み過ぎ、運動不足、喫煙、睡眠不足などの生活習慣の乱れがある場合には、その進行が早くなってしまいます。
動脈硬化が進行すると、血管の内側にプラークが付着したり、血栓が生じたりして、血管が詰まりやすくなります。

動脈硬化の3つのタイプ

粥状動脈硬化
(アテローム性動脈硬化)

一般に「動脈硬化」というと、この粥状(じゅくじょう)動脈硬化のことを指します。
血管の内側の壁にお粥のような粥腫(アテローム)が、主に特に冠動脈、大動脈、脳・頸部・腎臓・四肢の動脈で形成されます。
結果、狭心症、心筋梗塞、大動脈瘤、脳梗塞、腎梗塞、手足の壊死などを引き起こす要因となります。

メンケベルク型動脈硬化
(中膜硬化)

四肢動脈、骨盤内動脈、腸間膜動脈などの中膜が石灰化する動脈硬化です。通常、血管の内側が狭くなることはありません。
動脈の中膜には筋肉が多く含まれる筋性動脈がありますが、メンケベルグ型動脈硬化は手足の動脈、頸動脈、腎動脈の筋性動脈において好発します。

細動脈硬化

主に高血圧を原因として、脳や腎臓にある細い動脈で起こる動脈硬化のことを指します。
適切な治療が行われなければ、脳出血やラクナ梗塞(日本人に多い小さな脳梗塞)を引き起こす要因となります。

こんな症状があれば
動脈硬化があるかも…

  • 頭痛
  • めまい
  • 耳鳴り
  • 手足のしびれ、力が入らない
  • 呂律が回らない
  • 言葉が出てこない

心臓

  • 階段の上り下りの動悸
  • 急ぎ足程度での息切れ、息苦しさ
  • 疲労感、疲れやすい

  • 安静時の痛み、しびれ
  • 足の冷え
  • 歩行時に足を引きずる
  • 歩行時の太腿の裏側、ふくらはぎの痛み
  • ちょっとしたことで傷ができる
  • 傷が化膿し治りにくい

動脈硬化になる原因

動脈は本来弾力性に富み、内側の壁も滑らかで、これにより血液がスムーズに流れます。
しかし、加齢とともに、少しずつ動脈硬化が進行します。そして動脈硬化の進行を加速させてしまう代表的な原因として、食べ過ぎ・飲み過ぎ、運動不足、喫煙、睡眠不足、肥満などの生活習慣の乱れが挙げられます。そのため、糖尿病・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病の方は、動脈硬化が進行している可能性が高いと言えます。

動脈硬化の予防方法

動脈硬化を予防するためには、生活習慣を改めることが大切になります。

食事療法

食事療法食べ過ぎ・飲み過ぎはもちろん、脂っこいもの・甘いものの摂り過ぎ、早食いなどを避けましょう。肉類の摂取を減らし、脂質の酸化を防いでくれる野菜を多めに摂ることも大切です。

運動療法

弁膜症の予防方法適度な運動は、動脈硬化の予防に有効です。ウォーキングや軽いジョギング、水泳などの有酸素運動を習慣化するようにしましょう。

禁煙

生活習慣の改善喫煙は、血管にダメージを与え動脈硬化を進行させます。できる限り、禁煙してください。
当院では、禁煙外来を開設しております。

動脈硬化の検査方法

血液検査血液検査、血圧測定、頚動脈エコー検査、血圧脈波検査などを行います。また必要に応じて、MRI検査も行われます。
頚動脈エコー検査や血圧脈波検査では、動脈硬化の程度を調べることができます。

動脈硬化の治療方法

食事療法

暴飲暴食、脂っこいもの・甘いもの・肉類の摂り過ぎ、早食いなどは避けましょう。脂質の酸化を防いでくれる野菜を多めに摂ります。
塩分の摂り過ぎは高血圧に、糖質の摂り過ぎは糖尿病に繋がるため、検査や診断の結果に応じて、個別に指導いたします。
また肥満の方は、運動療法と組み合わせて減量を図りましょう。

運動療法

適度な運動は、生活習慣病、動脈硬化の進行を防いでくれます。ウォーキングや軽いジョギング、水泳などの有酸素運動を15~30分程度、週に4~5日を目安に継続します。
強度の高い運動は、心臓に負担をかけたり高尿酸血症を悪化させたりすることがあるため、注意が必要です。お体の状態や年齢に応じて、患者さんに合った運動の種類、運動量を指導いたします。

薬物療法

糖尿病や高血圧、脂質異常症の診断を受けており、食事療法・運動療法で十分な効果が得られない場合には、薬物療法を導入します。
薬物療法を導入してからも、食事療法・運動療法は継続するようにしてください。

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