帯状疱疹とは?
帯状疱疹は、多くの人が子供の時に感染する、水痘帯状疱疹ウイルスが原因で起こります。
水痘が治った後も、90%以上の人でウイルスは体内に潜伏するため、ほとんどの成人が帯状疱疹になる可能性があり、80歳までに3人に1人が発症します。
免疫力は年齢と共に低下するため、50歳代から(特に70歳代から)発症しやすいと言われています。
症状としては、体の片側の一部にピリピリした痛みがあらわれ、その部分に赤い発疹が出てきます。
痛みは徐々に増していき、夜も眠れないほど激しい場合もあります。
皮膚症状治癒後も痛みが続くことがあり、3ヶ月以上痛みが続くものを「帯状疱疹後神経痛(PNH)」とよびます。
「刺すような痛み」「焼けるような痛み」と表現され、数年にわたり痛みが改善しないこともあります。
帯状疱疹後にPNHに移行した割合は、50歳以上で19.7%、80歳以上では32.9%、と言われており、決して少なくはありません。
ワクチンで発症を抑えることが期待できます。対象は50歳以上となります。
新しいワクチン(シングリックス)が発売されました
従来のワクチンと簡単に比較しますと、
水痘ワクチン(従来型)
長所:接種回数は1回、値段が安い(8370円:当院価格)。
短所:予防効果は50歳以上で50%、60代で64%、70代で41%、80歳以上で18%。(講演会の資料より)
持続期間が短い(5年を超えると50%有効性が低下します)。
シングリックス(新製品)
長所:予防効果が高い(50歳以上で97%、70歳以上で98%)。
持続期間が長い(10年以上)
短所:2回接種が必要、値段が高い(1回が22000円:当院価格)。痛い。
10/18、10/22:加筆