頻脈とは
頻脈は不整脈のうちの1つであり、脈が速くなる(1分あたりの心拍数が100回以上)ことを指します。頻脈になると、心臓はポンプとして血液をうまく送り出すことが難しくなります。脈が速くなるとともに、胸の不快感や動悸がしたり、吐き気、冷や汗、意識が遠のくといった症状が現れます。
そして高度な頻脈になると、血液を送り出せなくなり、心停止に陥ることもあります。
こんな症状があれば頻脈かも…
以下のような症状が現れたとき、繰り返されるときには、お早めに当院にご相談ください。
- 脈が速くなる
- 胸の不快感、動悸
- 吐き気
- 冷や汗
- 意識が遠のく
- めまい
- 痙攣を伴う失神
頻脈になる原因
冠動脈疾患、心臓弁膜症、心不全、先天性心疾患、高血圧、甲状腺疾患、糖尿病などの疾患の他、加齢、体質、ストレス、疲労・睡眠不足なども原因となります。また、アルコールやカフェインなどを大量に摂取した場合、身体に合わなかった場合にも、頻脈になることがあります。
その他、運動や興奮などに伴い一時的に頻脈になることはありますが、こちらは通常心配する必要はありません。
頻脈の予防方法
頻脈の予防においては、頻脈の原因となる疾患を予防することが大切になります。頻脈の原因となる疾患のうちの多くは、生活習慣の乱れと関連するため、その改善を図りましょう。
生活習慣の改善
十分な睡眠をとり規則正しい生活を送ること、ストレスを溜めないこと、暴飲暴食を避けること、禁煙することなどが有効です。
コーヒーなどのカフェイン飲料の大量摂取も避けましょう。
頻脈の検査方法
問診を行い、心電図検査、心エコー検査などを行います。当院では、24時間ホルター心電図検査にも対応しております。院内での心電図検査では見つかりにくい頻脈を含めた不整脈の早期発見が可能です。
その他、レントゲン検査、電気生理学的検査、カテーテル検査などが行われることもあります。
頻脈の治療方法
生活習慣の改善
軽度の頻脈であれば、生活習慣の改善による治療が可能です。
栄養バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠を意識しましょう。禁煙も重要です。
またコーヒー、アルコールの摂り過ぎは控えましょう。
薬物療法
心拍の増加や血管の収縮を防ぐ「抗不整脈薬」、血液をサラサラにして血栓を予防する「抗凝固薬」などを用いた薬物療法を行います。
カテーテル治療
生活習慣の改善、薬物療法で十分な効果が得られない場合には、脚の付け根からカテーテルを挿入し、心筋の一部を焼き切る「カテーテルアブレーション」というカテーテル治療が行われることがあります。